着付けの勉強会②

お茶の社中の方が、着付けの勉強にいらっしゃいました。

前回は先生のお宅で、先生もご一緒に帯結びを中心に勉強しました。

前回は3月だったので、2か月空けての勉強会でした。

 

今回いらしたお二人は、今月下旬に先生のお宅でのお茶事のご予定があります。

お一人は席中でお詰という重要な役割を、

もうお一人は裏方ですが、水屋でお料理作りを

ということで、気合が入っていました。

それぞれ気になっていることをお聞きしながら、ご要望に応じての勉強会です。

 

二人でいらしたので、自分のことだけでなくてもうひと方のお話にも耳を傾けながら

「なるほど~!」

などと言いながら、ご自分の手も動かすことに。

自分の着姿だけでなく、人の着姿を見るのも勉強になりますね。

 

日頃お稽古でご一緒しているので、

おしゃべりしながらあっという間の授業でした。

 

お帰りになってから、メールが来ました。

「ものすごく有意義なレッスンでした!」

何か一つでも参考になったのなら、こちらも嬉しいです。

お茶事まであとわずかですが、是非成功させてくださいね。

 

 

着物を着る悦び

連休中は実家に帰ったりしていたので、着物を着る機会がありませんでした。

連休明けのお茶のお稽古で久しぶりに着物を着ることに。

前日から、何となくウキウキしました。

「きもの、きもの、明日は着物を着るんですう~」

 

前日の夕方に翌日のお天気と気温を確認して、さて何を着ようかを考え始めます。

余り暑くなさそうだわ・・・お茶のお稽古だから紬より小紋がいいわね、

袷も最後かも知れないからアノ着物にしようかしら・・・、そしたら帯は・・・。

いつも帯揚げや帯締めは二種類くらい用意しておいて、実際に着るときの気分で決めます。

 

 

お稽古の日は曇りのつもりが出掛けに雨になったので、

急きょ草履を雨用に替え、羽織を着るつもりだったのを雨ゴートを出すことに。

 

けれどこの季節には珍しく気温も低くて、いつもなら袷だと汗をかく季節ですが、汗を気にせずお稽古出来ました。

小紋にしたので、絹がしっとりと体に纏わってくる感じも味わって。

 

着付けを習った方には、なるべく着物を着る機会を持ってほしいと思います。

近所へのお買い物、お友達とのランチ、ご主人とのお出掛け・・・

最近は、着物で行くと割引になる美術館もありますね。

着物を着ていると、男性も優しくしてくれるようですよ。

 

着物を着慣れてきたら、着物の素材による違いも楽しんで欲しいです。

先に書いた小紋のような柔らかい着物はしっとり体に纏わって、優しい気持ちになりますし、

紬のような織りの着物は、キッパリしていてこちらもシャッキっとします。

これから単衣になり、長襦袢や帯も少しずつ薄手の物になって行きます。

麻や薄物など、季節に沿った装いも体験していただけたらと思います。

着物を着ることが楽しくなってきたら・・・私にとってこんなに嬉しいことはありません。

 

「江戸の粋とデザイン」展

ゴールデンウィーク後半も、なかなか良いお天気でした。

私は横須賀の実家に帰っていましたが、向かう途中の都内や横浜もいつもより人が少ないようだったので、旅行に行かれた方・遠出をされた方・自宅でゆっくりされた方・・・たくさんいらしたことと思います。

 

私は実家で片付けやお墓参りなどしていましたが、

4日には行きたかった展示会に出掛けました。

横浜のシルク博物館の「江戸の粋とデザイン」展です。

江戸時代のステキなデザインの着物を直接見ることが出来る、またとない機会です。

技巧も、染め・刺繍・絞りなど多岐に渡っていました。

何よりデザインが素晴らしいです。

吉祥・自然・文学・・・現在でも少しも古く感じることの無いステキな着物ばかりで、ため息が出ました。

展示会は6/3までですが、5/15~展示品の入れ替えがあります。

講演会やギャラリートークもあるようですよ。

興味のある方は、こちらをご覧下さいね。

http://www.silkcenter-kbkk.jp/museum/2018-harukikaku/


シルク博物館では生糸に関する様々な講習会や実演会などを行っています。

今年も「手作り真綿」の講習会があるようです。

生徒さんと一緒に参加してみたいと思いますが、

ちょっと遠いのでなかなか実行出来ずにいます。

 

シルク博物館の近くには、こんな美しい横浜教会や、

 

 

 

サンドイッチで有名なこんなお店もあります。

エキゾチックな横浜の街を、着物で散策するのも楽しいかも知れませんね。


映画の中の着物

図書館できものの本を借りました。

「伝えておきたい古きよききもののたしなみ ~日本映画に学ぶ」(河出書房新社)

作家・近藤富枝さんの著書です。

 

近藤さんは、大正11年に日本橋の袋物問屋に生まれました。

「文士のきもの」など、着物に関する著作もある方です。

2016年に93歳で亡くなりました。

 

この本は、日本映画の中に登場する着物を例にとり、当時の流行などを踏まえながら

職業や性別・立場による着物の着方の違いなどについて書かれています。

取り上げられている映画は古い映画がほとんどですので、

見た映画もあるし知らない映画もありました。

若い方にはちょっとわからないかもしれません。

 

 

見たことがある映画は「なるほど」と思いながら読めましたが、

見たことが無くて、この本をきっかけにどうしても見たくなった映画がありました。

今は便利ですね。

早速ネット注文で取り寄せました。

 

その一つがこちら「夜の河」。

近藤さんの本の中に「羽織のコーディネイトが楽しめる」とあったので、取り寄せました。この頃の羽織は今より丈は短め。

私も生まれていない昭和31年の作品で、内容はメロドラマです。

舞台が京都の染物屋ということで、業界の裏側も見ることが出来ます。

 

今では着物はほとんどの場合が「晴れ着」になりました。

これらの映画の中の着物は、日本人が普通に着物を着ていた頃のお話。

帯の結び方や衿の合わせ方、羽織の丈・・・時代や立場によって色々な着方があって興味深いです。

 

 



思い出の着物や帯をリメイクして

自分の母や祖母から譲られた着物や帯をお持ちの方も、たくさんいらっしゃることでしょう。

それを実際に自分で着ていらっしゃる方もいれば、

譲られてもなあ・・・とお困りの方もあると思います。

 

今朝テレビのニュースの中でそんな着物や帯のリメイクされている方が紹介されていました。

(最初ちょっと見逃してしまい、どちらでされているのかわかりませんでしたが。)

番組に中でたまたま紹介された方は、40数年前のご自分の七五三の際にお母様が買って下さったという

蝶の柄の帯のリメイク。

「蝶は幸せを運んで来てくれるのよ」

と言ったお母様の言葉と共に、大切に保管されてきた帯です。

お母様の思い出の詰まった帯を、形を変えてでも何とかして残したい・・・

そう思ってこちらを尋ねたようでした。

結局この帯に織りこまれた蝶は、形を変えて甦りました。

ご本人用にトートバッグ、二人の娘さん用にポシェットにそれぞれ生まれ変わったのです。

バッグに生まれ変わった帯をみたとたん、「嬉しい!」。

この方の目から涙があふれていました。

 

肉親が着ていた着物というのは、なかなか処分出来ないものですね。

右の写真は、私の母が着ていた塩沢の着物を名古屋帯にリメイクしたもの。この着物を着た、まだ私が幼い頃の母の写真が残っています。

 

母はまだ元気でいますが、

もう着物は着ないということで譲り受けました。

塩沢の生地に絞りが入っているのが珍しく、何とか着物で着たいと思いましたが、自分の寸法に仕立て直すのに裄丈が足らず、

迷った末に名古屋帯にしました。

毎年初夏になるとよく締めています。

なんということもない帯ですが、

私にとってはやはり大切な帯なのですね。

 

もう単衣!?

ことしの春は気温が高いですね。

桜は3月の下旬に咲いてしまいましたし。

今朝テレビのの天気予報で、桜とツツジが一緒に咲いている写真が出ました。

ツツジはもう少し後、4月下旬からゴールデンウィーク頃に咲いているイメージで、ちょっと見たことの無い景色でした。

もうフジが咲きだしているそうです。

ツツジもフジも初夏の花ですね。

 

その天気予報で、今年はヒノキの花粉が大量に飛んでいるという話をしていました。

これも気温が高いせいだそうです。

友人が「風を引いて、熱は出なかったけど鼻水が止まらない」と話していたのは、

ひょっとするとヒノキの花粉かも・・・と思いました。

いずれにしても、お大事に。

 

これだけ気温が上がってくると、袷の着物を着るのがちょっと辛くなってきます。

着物の本来のきまりからすると、5月いっぱいは袷。

お茶会などでは「暑い!」と言いながらも、今でもこのルールが守られていますが、

お洒落着では、とても袷は着ていられません。

私は暑がりなので、気温が25度近くなるという日には、もう単衣を着たい気分です。

 

着物や帯の柄の中には、季節の花などを表現したものがありますから、

先程のフジの柄の帯などをお持ちの方は、今年は早めに締めないと

「締める時季を逸してしまった!」というようなことが起こるかもしれません。

緩やかに変化していた日本の四季が、今年のように「冬が終わったら夏」みたいなことになってくるのは、ちょっと寂しいことのように思います。

 

 

 


着付けの勉強会

お茶の社中の方から「着付けを教えて下さい」と言っていただきました。

「それなら私も!」という方もいらして、それに先生も便乗されることになり、

昨日お稽古が終わった後の先生のお宅をお借りして、皆で着付けの勉強会をしました。

 

社中の方ですから、一通りの着付けは出来るのです。

もう少しキチンと着たい!というワケですね。

昨日はみんなで帯結びを勉強しました。

なんと帯の結び方には100通りもの結び方があるそうですよ。

どんな結び方でも最終的に美しく仕上がれば良いのですが、綺麗に結ぶためのポイントがありますね。

 

お互いの結び方を見つつ、自分でも手を動かし、他人の注意に耳を傾け・・・ながら、

皆さん最後には納得の帯結びが出来たようで、良かったです。

 

帯結びは結び方も大切ですが、自分の結びやすい帯の長さを知っていることも大切です。

自分にとって短すぎる帯・長すぎる帯は、それぞれ結び方を工夫して何とか結べることもありますが、

慣れない方にはそれだけで「結びにくい帯」になってしまいます。

昔の人は華奢なので、リサイクルの帯などで古い物の中には結構短い帯もありますよ。

柄だけで選んでしまうと、「自分のサイズに合わなかった!」というようなこともあります。

 

帰宅してから、今日の勉強会に参加された方から嬉しいメールが。

「正直着物を着るのは憂鬱だったのですが、楽しく着られるようになりそうです~」

私も嬉しいです。

いつでもお手伝いしますから、声をかけて下さいね。

 

春に向かって・・・

先日生徒さんを「きもの知識」の授業にお連れしました。

「きもの知識」の授業というのは、実際に着物や帯の反物を見ていただいて、

染織技術や着物と帯のコーディネイトをお勉強していただくものです。

こちらの教室にはお勉強していただくための反物は置いてありませんので、

この授業の際には恵比寿校まで足を運んでいただきます。

テキストの文章でしか理解していなかった様々は染織技術を、直に見ていただけるとても貴重な授業です。

 

見ていただく反物は全て売り物ですので、汚さぬように丁寧に扱います。

生徒さんに説明しながら反物を手に取っていると、自分で着てみたくなる反物がありました。

一通り授業を終えてから、改めてその反物や他のちょっと気になった反物をを広げて肩にかけ、

ご一緒した他教室から来た先生や生徒さん、その場にいらした校長先生に見ていただいて・・・

一番顔写りの良い物を選びました。

単衣の着物のお誂えです。

 

染匠では自宅で洗えるwashableの着物を扱っていますから、こちらの反物もwashable加工をお願いしました。

単衣の着物が一枚欲しいワ、と思っていたところでした。

 

まだこんなに寒いですが、最近はゴールデンウィーク頃から夏日のことがあり、とても袷は着ていられません。

仕立ての時間もありますから、今から準備しても早過ぎることはないのです。

染匠の3月の展示会では、もう夏物も出るんですよ。

 

私が自分の反物に夢中になっている間に、

ご一緒した生徒さんはご自分の「washable長襦袢」の反物をお探しでした。日頃から、自分のサイズに合った洗える長襦袢を誂えたいとおっしゃっていました。

お気に入りのものが見つかったらしく、やはりお仕立てへ。

仕上がりを心待ちにするうちに、春はやってきそうです。

 

 

紋付羽織袴と留袖

朝日新聞 2/14朝刊より
朝日新聞 2/14朝刊より

日本中がオリンピックに湧く中、13日に将棋棋士の羽生善治さんと

囲碁棋士の井上裕太さんの国民栄誉賞授与式が行われました。

首相官邸で行われた授与式に、お二人共紋付羽織袴で出席。

羽生さんの着物姿はよくお見かけしていますが、

やはり紋付羽織袴はちょっと違いますね。

お二人共とてもキリッとしていて、ステキでした。

和装では、紋付羽織袴は男性の衣装の中で最も格式の高い装いです。

 

一方の女性。

ミスの第一礼装は振袖ですが、ミセスの第一礼装は留袖。

きものカルチャーの初等科・修了試験は、

この留袖をご自分で着ていただくことになっています。

写真はこちらの教室の留袖です。

江戸友禅で、東京湾の磯の松や波、磯辺の民家などが描かれています。

色調も抑え目で渋く、華やかな京友禅とはまた違った雰囲気です。

 

黒い着物は女性を綺麗に見せるといいますが、

この着物を羽織ると、生徒さんは皆さんとてもしっとりとした大人の女性に変身します。

先日初めて留袖の授業に入った方も、実際に着てみて

「うわあ、ステキ」

                             とおっしゃっていました。

 

昔は親族も多く、結婚式もたくさんありましたから、留袖の活躍する場面は一生に何回もありました。

私の母ももちろん留袖を持っていて、何度も着ていました。

しかし現在では、残念ながら生涯に一度着るかどうかもわからない時代になりました。

日本女性の漆黒の留袖姿は、どんな豪華なドレスにも引けを取らない・・・と思うのですが。

 

 

 

木綿のきもの

何十年振りという寒さが続いています。

関東では週明けに大雪に見舞われて大混乱でしたが、今も雪が降り続いている地方もありますね。

電力不足から節電が呼びかけられているので、こまめに電気のスイッチを切るようにしています。

 

寒い毎日ですが、こんな季節に木綿のきものはとても暖かいですよ。

写真は会津木綿のきもの。

以前旅行で会津を訪れた際に織元に立ち寄って買ってきた反物を、自分で仕立てたものです。

木綿やウールの着物は袷に仕立てても良いですが、

単衣仕立てでOKということになっています。

木綿の反物には全国様々なものがありますが、会津木綿はかの地を思わせる地厚でしっかりした生地です。

 

左の写真は袖の丸み部分。

着物を仕立てる際、最近は「袖の丸みはどの位にしますか?」と聞かれなくなりました。黙っていると右の着物のように5分丸みになります。

会津木綿のきものは全くの普段着なので、この「袖の丸み」を大きくしました。

その分引っ掛かることも少なくなりますし、カジュアル感が増しますよね。

子供の着物などは、この袖の丸みが大きくなっています。

 

木綿の着物は自宅で洗うことが出来ますよ。

ですから、木綿の浴衣なども自分で洗うことが出来ます。

時々「浴衣を洗ったら丈が短くなりました!」

という方がいらっしゃいますが、木綿は水に通すと縮みます。

このために、木綿の反物は仕立てる前に必ず水を通します。

ここで一度水に通してから仕立てれば、以降の洗濯で縮むことはありません。

店頭に並べれれた既成の浴衣は、恐らくこの処理をしていません。

もっとも浴衣は基本的に長襦袢を着ませんから、多少縮んでも問題はありませんが。

1/23朝の景色
1/23朝の景色

 

教室にいらっしゃる生徒さんの中に

「木綿のきものを着て、半巾帯を締めて、下駄を履いて近所にふらっと買い物に行きたい!」

という方は結構いらっしゃいます。

豪華な訪問着ばかりが着物ではありませんものね。

普段から木綿のきもので近所にお買い物・・・

なんて生活が出来たら、それはもう「着物通」ですね。