ちょっと秋休み

今年はちょっと忙しい夏でした。

9月に入ってからも何やかやとバタバしており、

そんな時は色々大事なことを忘れるので、メモ書きにして目に留まる所に置いておきました。

 

今週は教室の生徒さんの大事な修了試験もありました。

初等科修了試験は15分以内に留袖を着ていただきますが、これは練習をしないととても合格で出来ません。

夏の暑さの中、袷の留袖の着付けの勉強をするのですから、それだけでもなかなかたいへんですよね。

この生徒さんは、今月の息子さんの結婚式に、自分の留袖を自分で着て出席することを目標に

頑張っていらっしゃいました。

大きな目標があると頑張れますね。

一発合格されました。

この試験が一番心配だったので、無事に合格されてホッとしました。

 

翌日も予定があったのですが、直前にキャンセルになりました。

おかげで、行かれないと思っていた友人たちとのランチ会に参加することに。

久しぶりのおしゃべりに花が咲き、時間の経つのを忘れました。

気持ちもリフレッシュ!

 

今日は別の生徒さんの授業をして、立て込んでいた予定も一区切り。

 

明日から青森県方面へ旅行に行きます。

色々と見たいものもあるので、とても楽しみにしています。

新幹線を新青森駅まで乗車するのも初めて。

それまでの車中では久しぶりに読書をしようと、そのための本も持ちました。

(眠ってしまうかも!?)

 

旅で見て来たものは、戻ってからまたご報告したいと思います。

 

 

「民藝の日本」展

日本橋高島屋で「民藝の日本~柳宗悦と『手仕事の日本』を旅する~」という展示会が開催されています。

全国各地の「日本民藝館」の所蔵品からの展示ということで、楽しみにして出掛けました。

 

柳宗悦はご存知のように、濱田庄司や河井寛次郎、

バーナード・リーチなどとともに日本の民芸運動を起こし「日本民藝館」を設立した人。

 

会場はかなり混んでいました。

展示品は、どれもどこか懐かしい感じのものばかり。

そしてどれも素朴ながら美しくて、引き込まれました。

 

会場の外は店舗が並んでいます。

全国各地から、食器や織物、家具など・・・こちらも盛況でした。

 

小倉織2017-2018カタログより
小倉織2017-2018カタログより

日本橋高島屋全館で「民藝の日本」展を盛り上げていて、7階のリビングフロアでは小倉織の店舗が。

シックな色合いの素敵な商品が並んでいて、

思わず足を止めました。

福岡県小倉の小倉織は袴で有名ですので、絹織物なのかと思っていましたが、綿織物でした。

しかし経糸が密で手触りも柔らかく、

光沢もあるのでまるで絹織物のようでした。

 

小倉織は基本的に縞柄で、カタログにあるようにシックな色合いです。

最近では、このモダンな感じを活かしてクッションやカーテン、様々な小物類など多くの商品を提供しているようですよ。

 

日本橋高島屋の「民藝の日本」展は、9月11日(月)まで。

日替わりで、トークショーや製作実演、ワークショップなども開催されています。

同じ展示会が、横浜店で9月13日(水)~24日(日)でも開催予定です。

 

 

和裁

以前に和裁を教えていただいた先生と今もお付き合いが続いていて、

時々お会いして、着物の仕立てを中心にお話を伺うことがあります。

先日久しぶりにお会いする機会があり、今回も色々なことを教えていただきました。

 

先生は「千葉県のマイスター」にも選ばれています。

千葉県の「ものづくりマイスター制度」は、

『建設業及び製造業における100を超える職種を対象に、高度な技能をもった「ものづくりマイスター」が技能検定や技能競技大会の課題等を活用し、中小企業や学校において広く実技指導を行い、効果的な技能の継承や後継者の育成を行うもの』です。

先生が県内の様々な学校に赴いて、和裁の技術を教えていらっしゃることは知っていましたが、

今回のお話の中で、我が家の近くの小学校にもいらしていたことを知りました。

 

「和裁士」という仕事は、単に「着物を縫う人」というだけではありません。

着物の「お誂え」というのは最初から全てがオーダーメイド。

着る人に合った反物の柄取りや寸法の取り方など、

教科書通りには行かない細やかな配慮が必要です。

 

着物の仕立ては、新しいものを仕立てる場合だけではありません。

サイズ直しや、譲り受けたものの仕立て直し・・・

様々なケースに対応できる知識と技術も必要になります。

 

「着物が綺麗に着られない」という時、

技術的に着られないという場合の他に、「着物が自分に合うように仕立てられていない」ということが多くあります。

衿がはだけてくる、変なシワがよる、何となくすっきりこない・・・。

着物は「自分サイズに仕立てる」のが本来の姿です。

既成の着物や譲り受けた着物で何となくしっくり来ないと感じている方、まずは自分サイズの長襦袢を誂えてみて下さい。

こんなに気持ち良く着られるものか!、と感じると思いますよ。

 

日傘

毎日暑い日が続いています。

今年の夏は例年に比べて暑くなりそうという予報で、毎年暑いのにもっと暑いのかなあ、などと思ってしまいます。

 

外を歩く際に日傘は必須。

最近は男性用の日傘もあるようですね。

 

ずっと麻の日傘を使っていました。

夏の外を歩く時だけで傷みもしないので、夏が終わると自分で少し洗剤を使って手洗いして収納し、

かなり長い年月使っていました。

ですがその日傘もとうとう刺繍のところがほつれてしまい、今年は新しく買うことにしました。

 

久しぶりに日傘を買いに行き、日傘に様々な機能が付いていることにびっくりしました。

雨晴兼用やUVカットはもちろんのこと、遮熱効果の高さや、軽量であることを売りにするもの、

持ち手の長さ・折りたたみの回数の違い、その上にデザインや色の違いにもちろんお値段の違い・・・。

気軽に立ち寄った日傘売り場でどれを選んだら良いか迷ってしまい、思わず立ちすくんでしまいました。

 

固まっている私に親切な店員さんが話しかけてくれたので相談に乗ってもらい、最終的におススメの品を買いました。

最後にはもう訳がわからなくなっていましたので、ちょっと高い買い物をしましたが、確かに日傘をさしていると炎天下でも涼しくて、

新技術を実感しました。

時代は進んでいるのですね(#^.^#)。

 

右の写真は、これまでのお話とは別の小千谷縮の日傘。

二年前に新潟県に旅行に行った際、現地で買ったものです。

こちらは麻。

特に何の加工も施されていない昔からの日傘ですが、

着物で出掛ける際には、こちらをさすことにしています。

 

 

薄物(うすもの)

7月に入ったとたん、気温が30度を超える日が続いていますね。

暑さにまだ慣れていなくて、ちょっと参ってしまいます。

 

着物のほうは、7月8月は薄物(うすもの)の季節です。

着る方も暑い季節に薄物を着ることは嬉しいですが、薄物の魅力は見る方にもあります。

薄物の魅力は、なんといってもその透け感。

着物から下に着ている長襦袢が透けて見えて、涼しげなことこの上ないですね。

 

上村松園「待月」
上村松園「待月」

少し前にご紹介した山下悦子さんの「きもの歳時記」の7月の章には、

「女と夏もの」ということで「薄物」のついての記述があります。

この中で「紋紗」の生地に触れ、

「光線の具合と身のこなしで、水紋のように絶えず布が波立って見える」

中でも見た目の涼しさに紺系統が優れているのは、

「下に白や水色の長襦袢を着ると、光線の具合と身のこなしで、水紋のよう    に絶えず布が波立って見える。・・・紺という地色が水を連想させるからか  もしれない。」

 文章の中に紹介されてる上村松園の「待月」の女性については、

「露草色の紗にうつる朱の色はなまめかしい」。

 

上村松園の描く着物姿の女性は、どれもみな美しいですね。

なかなか絵の中の女性のようには行きませんが、

せっかく涼しげな着物を着ているのですから、

夏に着物を着る時は、本当は汗だくであっても((#^.^#))、ぐったりした顔をしていてはいけません。

髪もスッキリとまとめて、いかにも涼やかに・・・

と行きたいものですね。

 

 

「日本の職人/匠の技」展

東京に行った際に、日本橋三越で開かれている「日本の職人/匠の技」展に寄ってみました。

こんな感じの催事は、デパートなどで時々開催されていますね。

全国の様々な「匠の技」が直接見られるので、見ていて楽しい催事です。

 

今回は全国津々浦々から、染織、家具、日用品、仏壇、宝石・・・など、

さまざまな工芸品を見ることが出来ました。

着物も美しい京都友禅、涼やかな芭蕉上布、藍染め、絞り、久留米絣・・・

いろいろ出展されていました。

その中で、直接お話を聞けたのが江戸小紋の小林染芸さんと牛首紬の加賀乃織座さんです。

 

江戸小紋の小林染芸さんには、さまざまな江戸小紋の反物がズラリ。

有名な柄の他にも、ちょっと楽しくなる遊び心の詰まった柄などさまざま。

最近は反物の巾も広く、裄の長い現代の若い人にも十分対応します。

「気に入った柄で、好きな色にも染められるよ」

 

もう一つは、牛首紬の加賀乃織座。

こちらは金沢市の近くの白山市にある牛首紬のギャラリースペースです。

私は二年前の夏に、牛首紬が実際に織られているもっと山の方のある織元・白山工房を訪れたことがあります。

そこでは実際に玉繭から糸を繰り出している作業などを拝見しました。

今回は完成品がズラリ。

先染めの反物、白生地を訪問着のように染めたもの、袷用、単衣用、盛夏用、牛首紬の帯・・・

色々な種類の牛首紬を見せていただいて、絹の光沢の美しさにうっとりしました。

 

着物以外でも、夏の着物に合わせるしな布の草履やバッグ、伊賀組紐や京扇子、べっこう、藍染め・・・

なども出品されています。

お近くまで行かれた方は、足を運んでみて下さい。

7月4日まで開催です。

 

 

大島紬

大島紬をほどくことにしました。

もともと叔母から譲り受けたものです。

和裁を習っていた頃だったので、それをほどいて洗い張りしてもらい、自分で勉強を兼ねて仕立てた着物でした。

長さもあったので、着物と羽織のアンサンブルに仕立てました。

在りし日の姿は、このホームページの「リンク」のページに

写真を載せてあります。

大島紬の糸はとても細いです。

脇の辺りが痛んでしましました。生地も少し弱っているようです。

着物にするのは諦めて、手提げとか何か別の物に作り変えようと思いました。

 

まずほどいたのは羽織の方。

着物にするワケではないので、多少の縮みはOKということで、自分で手洗いしてみることにしました。

羽織の小さな裂の部分を洗ってみたのが左の写真。

上が洗っていない方、下が洗ってみた方。

ほとんど変わりがないことがわかりました。

もともと大島紬は水に強いと言われています。

ですので、雨コートに仕立てる方もいらっしゃいます。

(撥水加工が必要です)

驚いたのは、すすぎの水を何度変えても黒い色が出ること。

和裁の教室で先生がこの着物に触れられて、「まだ手が黒くなる」とおっしゃったのを覚えています。

それこそが泥で染める大島紬の、まさに「泥」の色なのだと思いました。

思わず、この着物を染めてくれた職人さんの何十年も前の手業に想いを馳せました。

 

「大島紬は水に強い」ということと、「泥で染めた大島紬」の二つの実感で、

今回の水洗いは得ることの多いものとなりました。

 

 

メールは何処へ・・・?

「教室の見学をしたいんですけど・・・」

とお問い合わせのメールが届いたのは、つい先日のこと。

「はい、どうぞお越し下さい。ご都合の良いのはいつですか?」

とすぐ返信しました。

宛先は、ホームページの「お問い合わせ」に書いて下さったメルアドです。

 

その後連絡が無かったところに、一日経って再び同じ方からメールが届きました。

「すみません。メルアドを書き間違えました」

そっかー、だから着かなかったのね。

新しく教えていただいたメルアド宛てに再度お便りを送りました。

「お待ちしています」

 

それを最後に連絡が途絶えてしまいました。

なぜ?という気持ちがあって、ネットで色々調べてみました。

そしてこちらのメールが先方の「迷惑メール」に入ってしまったのではないか?

と思うに至りました。

 

ご本人の意志でご連絡が無いのであれば、それはそれで構わないのですが、あちらではこちらからメールが届かずに、不信感を募らせていらっしゃるかもしれません。

着物を勉強したい!という意欲に満ちたお便りをいただいていたので

私としてもとても残念です。

本当のところは、何が起こったのかさっぱりわかりません。

 

郵便屋さんでしたら

「住所が間違っていましたよ」

                        などといいながら、きちんと届けてくれるのにね。

もしこのブログをお読みでしたら、本校(恵比寿校)の方にお知らせいただければ、

こちらとも連絡がつきますよ。

私の方は、心からお待ちしているのですが・・・。

 

※あれからご連絡が入り、見学にいらっしゃる日時もご相談出来ました。

 ヨカッタ、ヨカッタ(#^.^#)

 

 

「きもの歳時記」

図書館で借りて読んだら手元に置いておきたくなり、Amazonで買った本です。

山下悦子・著で、1998年に平凡社から出版されました。

内容は着物にまつわる様々なこと。

ですので、少し前の出版ですが、私としてはとても興味深く読んでいます。

新装版ということで、別の出版社から今年の3月に出版されたものもあるようです。

 

本に記載された紹介文によると、山下悦子さんは1929年生まれ。

大塚末子きもの学院院長秘書、青山きもの学院院長などをされた方だそうです。

山下悦子さんは、一年のほとんどを着物で過ごされた方。

この本の中には、毎日着物を着ているのでなければ感じることのできない

着物への様々な思いが書かれています。

「打ち合わせ形式の躰を包むきものは、手を動かすにしても足を動かすにしても、布と肌の触れ合いがある。打ち合わせることによって、布と布との触れ合いがある。これが着心地を大きく決定する。私の情感を育ててくれたのは、こういったさまざまなきものであった。」(「二月」より)

 

現在着物の多くが「ハレのもの」になっていますから、

その購入には恐らく色や柄などが大きな要素になるでしょう。

けれど、毎日着物で過ごすには何より「着心地」が大切なのです。

例えば「衣替」の章では、紬・木綿・薄手のウールの着分けのこと、

長襦袢も絽・綸子・麻・絽縮緬の区別・・・などが細やかに書かれています。

これを読むと、着物を日常的に着ていた頃には、季節を追うごとに細やかに着物を着分けてきたことが知られます。

 

温暖化の影響で、最近は5月から30度近くまで気温が上がることも。

そんな関係で「衣替え」の決まりも緩やかになってきました。

山下さんの本を読みながら、私たち日本人の「季節と共に歩む暮らし」にも

思いを馳せています。

 

羽織のはなし

着物を着始めたばかり、という方には「着物の上着」までなかなか手が回らないかもしれませんが、

着物を着慣れてくると、「着物の上に羽織物無し」というのは、ちょっと恥ずかしいような心持ちがしてきます。

 

「着物の上着」は防寒のためばかりではありません。

何より、大切な着物を汚れから守ります。

まだ着物を着慣れない方には、例えば綺麗に結べないお太鼓を隠してくれたりする役割もありますね(#^.^#)。

 

「着物の上着」には、大きく分けてコートと羽織があります。

コートは洋服の時と同様、部屋の中で着ていてはおかしいですから、玄関で脱ぎます。

 

羽織は、洋服で言うところのジャケット。

ですから、室内で着ていても構いません。

 

羽織には、羽織紐を選ぶ楽しみもあります。

最近の羽織紐には取り外しのしやすい金具が付いていて、

簡単に交換出来るようになっています。

写真の羽織紐は、金具式のマグネットタイプ。

結ぶ手間がありません。

もちろん、金具式で結ぶタイプの物もあります。

 

写真はこれからの季節に着る紗の羽織。

秋口まで着られます。

 

羽織紐をこれからの季節は写真のような白い色、秋口にはもっと濃い色に取り替えて・・・、ということも出来ます。

羽織紐は帯の真ん中辺りに来るので、結構目立ちますよ。

 

帯の地色、帯締めの色、帯揚げの色、そして羽織紐の色・・・

ここにもコーディネイトの楽しみがあります。

金具式の羽織紐は簡単に取り替えられますから、羽織紐をいくつか用意しておいて、

その日のコーディネイトに合わせて、羽織紐を替えても良いのです。

 

本当に、着物のコーディネイトの楽しみに終わりは無いのですね。

 

 

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