炉と風炉

こんなお釜をみたことがありますか?

これは茶道の夏用の「風炉」と呼ばれるお釜です。

よく知られているのは、畳がちょっと切ってあって、お釜がかけられているものですね。

それは茶道では「炉」と言って、冬の仕様です。

 

着物には大きく分けて「袷の季節」「単衣の季節」がありますね。

同じように、茶道も「炉の季節」「風炉の季節」に分かれています。

もっとも、分かれる時期は着物と一致しません。

基本的に、着物の袷は10月から5月、単衣は6月から9月ですが、正式な場合以外

最近は温暖化で単衣を着る時期が長くなっています。

けれど茶道の季節は厳密で、「炉の季節」は11から4月、「風炉の季節」は5から10月に決まっています。

お茶の道具は、炉と風炉で異なります。

季節によって使い分けするわけです。

右の写真は「蓋置」と呼ばれる道具です。

お茶を点てる際にお釜の蓋を取りますが、そのお釜の蓋を一時的に乗せておいたり、上の写真のように柄杓を置いたりします。

右の写真の左が炉用、右が風炉用です。竹を切って作ります。

何が違うかというと、竹の節の位置ですね。

そして一般的に、炉の道具の方が少し大きくなっています。

上の写真は風炉仕様なので、節が上の方にあります。


5月からは、写真のような風炉の季節になります。炉ともしばらくお別れです。

日本人は季節の移ろいを敏感に感じ取り、使う道具の素材や意匠に変化を持たせてきました。

様々なお茶の道具は、日本人の豊かな季節感を感じさせてくれます。