藍のはなし

夏になると、何となくブルーの服に手が伸びませんか?

 

一口にブルーといっても、薄い水色から濃紺まで色調は様々ですね。

ターコイズブルー(turquoise blue)といえば、少し緑がかった明るい色、

イギリス王室の方々がよく着ていらっしゃるブルーはロイヤルブルー(royal blue)というそうで、

とても鮮やかなブルーですね。

「インディゴブルー(indigo blue)のジーンズ」などという場合は、インディゴという染料で染めたもので、

その色はインド藍とも呼ばれ、紺色です。

 

日本のブルーには「藍染め」があります。

これは植物のタデアイから染色するのもので、

阿波(徳島)の藍染めが有名ですね。

この天然藍は、「ジャパンブルー」と呼ばれています。

手前は山陰の倉吉絣、    向こうは久留米絣
手前は山陰の倉吉絣、    向こうは久留米絣

藍染めは、気の抜けないたいへんな重労働の連続です。

「藍は生きている」と言い、いつもいつも藍甕の中の藍の様子を気にしていなければなりません。

藍の色は、藍甕の中に糸を何回くぐらせたかよって決まりますが、回数の少ないほんの少しくぐらせただけの淡い水色を「甕覗き(かめのぞき)」と呼びます。

 

化学的なものを排除した昔からの「天然灰汁発酵建て」による藍染は堅牢で、数百年の年月にも耐えるそうですよ。

 日本の藍には別の種類もあります。

沖縄には琉球藍というのがあって、宮古上布などの着物の染料に使われています。

写真は、琉球藍で染めた木綿絣です。

黄色の宮古上布お帯と合わせて、藍の美しさが引き立ちます。

 


 昔は染物屋さんを「紺屋(こうや/こんや)」と呼びました。当初庶民にとって「染物」といえば「藍染め」だったからですが、後に染物屋を意味するようになりました。

各地に残る「紺屋町」という地名は、染物屋さんが多く集まっていた当時の名残りです。


この色は私たち日本人にとって、包まれるような

何だか懐かしいイメージがありませんか?

日本人なら誰もが似合う色ですね。