
暮れにちょっとご紹介した「白洲正子ときもの展」のお話をしましょう。
松屋銀座で、16日(月)まで開催されています。
今回の展示会では、ご自身の着ていた着物を中心に、
お住まいだった白洲邸・武相荘(ぶあいそう)での暮らしぶりを感じさせる
食器や書斎での愛用品、和装小物などを展示しています。
白洲正子さんの着物は、決して豪華な訪問着などではありません。
ご自身は授賞式などにも、「晴れ着ではない」とされる紬の着物を着ていらしたこともあります。
展示会では、そんな白洲正子さんに愛されて
幾度も袖を通されたであろう数々の着物に出会うことが出来ます。
会場のあちらこちらに、白洲さんの著作物からの言葉も掲示されていました。
どの言葉も心に残りましたが、私にとって印象的だったのは
「洋服は型と生地が主であるが、着物には調和の面白さがある」(「きもの美」より)
という言葉でした。
そうです。
着物には取り合わせの楽しみ・喜びがあるのです。
「着物一枚に帯三本」とも言われるように、
同じ着物でも、帯や帯締めなどによって
雰囲気はぐんと変わります。
その他にも、衿元を印象付ける半衿や、
歩くと翻る裾の八掛(裏地)の色、
取り替えて楽しめる羽織の紐、
着物の裾から覗く足袋の柄・・・。
今年も、着物や帯、帯揚げ・帯締め・・・
たくさんの組み合わせを楽しみましょう!

ところで、お住まいだった武相荘は、公開されています。
(小田急線・鶴川駅下車)
私も名前を知っているだけで
行ったことはないのですが、
時々イベントなども行われているようです。
現地に足を運べば、より一層
白洲正子さんの感性に触れられるかも知れませんね。
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