「きもの歳時記」

図書館で借りて読んだら手元に置いておきたくなり、Amazonで買った本です。

山下悦子・著で、1998年に平凡社から出版されました。

内容は着物にまつわる様々なこと。

ですので、少し前の出版ですが、私としてはとても興味深く読んでいます。

新装版ということで、別の出版社から今年の3月に出版されたものもあるようです。

 

本に記載された紹介文によると、山下悦子さんは1929年生まれ。

大塚末子きもの学院院長秘書、青山きもの学院院長などをされた方だそうです。

山下悦子さんは、一年のほとんどを着物で過ごされた方。

この本の中には、毎日着物を着ているのでなければ感じることのできない

着物への様々な思いが書かれています。

「打ち合わせ形式の躰を包むきものは、手を動かすにしても足を動かすにしても、布と肌の触れ合いがある。打ち合わせることによって、布と布との触れ合いがある。これが着心地を大きく決定する。私の情感を育ててくれたのは、こういったさまざまなきものであった。」(「二月」より)

 

現在着物の多くが「ハレのもの」になっていますから、

その購入には恐らく色や柄などが大きな要素になるでしょう。

けれど、毎日着物で過ごすには何より「着心地」が大切なのです。

例えば「衣替」の章では、紬・木綿・薄手のウールの着分けのこと、

長襦袢も絽・綸子・麻・絽縮緬の区別・・・などが細やかに書かれています。

これを読むと、着物を日常的に着ていた頃には、季節を追うごとに細やかに着物を着分けてきたことが知られます。

 

温暖化の影響で、最近は5月から30度近くまで気温が上がることも。

そんな関係で「衣替え」の決まりも緩やかになってきました。

山下さんの本を読みながら、私たち日本人の「季節と共に歩む暮らし」にも

思いを馳せています。