江戸の落語と着物

NHKの『美の壺』で「江戸の落語」というのをやっていたので見ていたら、噺家さんの着物のお話しから始まりました。

 

噺家といっても上方と江戸(東京)では、着物姿も異なるのだとか。

江戸の噺家さんが着る着物の色は、紺・ネズ・茶・緑・紫など。

柄も縞や江戸小紋などで、それは「江戸の粋」というワケですね。

 

着物の紹介に出て来た柳家さん喬(さんきょう)という噺家さんは

着物通で知られ、100以上の着物をお持ちだそうです。

興味深かったのは、演目によって着物を着分けているということ。

長屋のお話なら、着物は地味目に、

同心が登場するようなお話しなら、太い縞の着物に黒の羽織・・・など。

話の内容に合わせた着物を着ることで、自分の世界を作りやすくするのだそうです。

 

噺家さんは必ず羽織を着て登場し、途中で脱ぎますね。

羽織を脱ぐのも適当な時にやっているのではなくて、本題に入るときや重要な場面転換の時に脱いでいるのだそうです。

脱ぎ方にも色々あるそうで、サラッと脱いでしまう時もあれば、

裏地に凝っていたりすると、チラッとお客様に見せるように脱ぐこともあるのだとか。

 

冠組の帯締め
冠組の帯締め

番組では羽織の話をする中で羽織紐のことにも触れ、

「冠組」の話が出ました。

冠組は紐の組み方の一つで「ゆるぎ」とも言い、帯締めにも使われます。

この組み方はもともと武官の冠の紐に使われていたもので、ほどけない上に伸縮性があり、帯締めとしてもとても使いやすい私も好きな組み方です。

 

30分程の短い番組ですが、「へぇ~」と思いながら興味深く見ました。

今度落語を見るときは、今まで意識しなかったところにも目が行きそうです。