色無地のお誂え

この度、生徒さんが色無地をお誂えされることになりました。

「色無地のお誂え」というのは、色々な白生地の中から好きな地紋のものを選び、

それを自分の好きな色に染めるという贅沢なもの。

地紋や色の全て自分好みに出来るのですから、もちろんワクワクする話ですよね。

 

染匠では「きもの展示館」というサイトにお誂え用の白生地もあり、そこから注文することも出来ますが、

出来れば実際に反物を手に取って見た上でお誂えしたいですよね。

この生徒さんも「きもの展示館」で下調べをして、何点かお好きな白生地を見つけていらっしゃいましたが、

今回「きもの知識」という恵比寿本校で実際に反物を見られる授業の予定がありましたので、

この機会に他の白生地も見て決めようということになりました。

 

今回の「きもの知識」の授業は、他にも参加された生徒さんもいらしたので、今回のことを「色無地の誂え方」を勉強する良い機会にしましょうということになり、当日はみんなでわいわいがやがや一緒に白生地選びをしました。

 

一口に白生地と言っても、様々なものがあります。

光沢のあるもの、ちりめんのシボが深いもの・・・

文様も古典的なものから、モダンな洋花が描かれたものまで・・・

その中からお好きな生地をまず選びます。

「迷ってしあうわあ~」と言いながら、

最後は可愛いらしい花柄の生地に決まりました。

 

写真は2点とも雑誌「七緒No.19」より
写真は2点とも雑誌「七緒No.19」より

生地が決まったら、次は色。

ご自身で染めたい色の見本となるように、

それに近い色の洋服をお持ちになっていました。

それを参考に、たくさんの色見本生地の中から、

ご希望に近いものをいくつかご本人の顔の近くに当ててみます。

「こっち方が似合うみたい」

「さっきの方が良さそうよ」・・・外野も率直な意見を。

その中から、一番顔が明るく綺麗に見える色をチョイスします。

最終的に淡いクリーム系の上品な色に決まりました。

 

色無地の着物は、ご希望でしたら紋を入れることも出来ます。

今回はご指定の紋を入れてお仕立てにすることになりました。

 

「初めてのお誂えなので、仕上がりがとっても楽しみです」と、ご本人はとても満足そうでした。

きっととても素敵な色無地のお着物が仕立てあがってくると思いますよ。