着物を縫う

いつの間にか暦も2月になり今日は節分で、明日は立春。

寒い寒いと言いながら、日が暮れる時間は随分遅くなってきました。

あちこちで梅まつりも始まるようで、少しづつ春に向かっているでしょうか。

 

さて、今度こちらの教室で中等科を卒業される生徒さんがいらっしゃいます。

こちらの教室で浴衣を着るところから始まって、初等科卒業後には中等科に進学し、

いつもステキな着物姿で通学されました。

中等科修了時に記念の写真を撮影しますが、そちらの写真もとても綺麗に撮れました。

ご本人の努力が実り、こんなにきれいに着物が着れるようになったと思うと、私も心から嬉しいです。

 

その方に今後のお勉強についてご希望を伺いしましたら、

「着物を縫ってみたいです」というお返事がありました。

この答えに私も嬉しくなりました。

今回「着物を一枚縫ってみる」というのは、「着物をきれいに仕立てること」が目的なのではありません。

実際に反物から着物を仕立てみて、一枚の反物からどのように着物が出来ているのか ということの理解の手助けになれば、という気持ちです。

着物の仕立ての工程には、日本人の知恵や感性がたくさん詰まっています。

着物を実際に仕立ててみることで、少しでもそれらに触れたり感じたりしていただければ嬉しいです。

わたしも和裁を教える専門家ではありませんから、一緒に勉強するつもりで。

 

この生徒さんは着物の仕立ては初めてでいらっしゃいますし、

着物の仕組みがわかれば良いので、今回の教材は木綿の浴衣。

木綿は扱いも楽ですし、初めての方には縫うのも難しくありません。

 

「運針もやったことがないんですけど、大丈夫でしょうか?」

いえいえ大丈夫ですよ。ゆっくりやりましょう。

 

まずは肩慣らしに、お持ちの長襦袢で丈の長いものがあったので、そちらの丈を直してみることにしました。

そちらは部分直しですし、長襦袢の縫い目は外からは見えませんから、気楽にやりましょうね。