重陽の節句

9月に入り、本来なら単衣の季節です。

半衿も夏物を外して、塩瀬へ。

帯揚げや帯締めなどの帯周りの小物類も、季節の先取りで秋物に変わる頃。

ですが、今年はちょっと悩みますね。

台風も過ぎ去りましたが、まだ猛暑は続くそうです。

流石に真夏の「うすもの」はもう着られない感じがしますが・・・

まだまだ暑くて、その日の天気や気温と相談、という感じでしょうか。

 

いくら暑くても季節はちゃんと巡ってきて、今日9月9日は重陽の節句。

陰陽の考え方だと奇数(陽)は縁起が良いと考えられていて、

「9」はその中で最も大きな数字。

9月9日は、それが重なるのでたいへんにおめでたい日とされています。

重陽の節句は「菊の節句」とも呼ばれて、菊湯・菊酒、菊をイメージした和菓子など・・・

また長寿を祝うとされていますが、なるほど敬老の日も近いですね。

 

菊は着物の柄にも良くあります。

菊の花が咲くのは秋ですが、

デザイン化されて着物に描かれるものは、通年利用できます。 

年齢にも関係なく、上品なので礼装や帯の柄にもよく描かれています。

 

菊のデザインは茶道具にも。

菊の表現方法は実はたくさんあって、ムジナ菊、乱菊、光琳菊・・・

それだけ菊は、昔から日本人に愛されてきた花なのでしょうね。

茶道具(棗)
茶道具(棗)

 

話は変わりますが、母の一周忌が過ぎました。

一年前のことを思い出しながら花を飾っていますが、こちらにも菊の花。

まだまだ暑くて花も直ぐに枯れてしまうのでは?と心配しましたが、

菊の花は暑さにも負けず、シャンとしてくれていて嬉しいです。

 

来週末には、妹と予定を調整して、二人で少し早いお墓参りに行く予定。

その頃にはもう少し、涼しくなっていると良いですが。